事務所だより 1月号
新たな年を迎え、皆様にとってご多幸がありますようお祈りいたしております。
本年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
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◆ 2026年1月の税務
◆ 下請ルールが激変 新「振興基準」が令和8年施行へ
◆ 教育訓練休暇給付金の実務対応~税務・人事労務・社内準備のポイント~
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◆ 2026年1月の税務
1月13日
●前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用者は前年7月から12月までの徴収分を1月20日までに納付)
2月2日
●支払調書の提出
●源泉徴収票の交付
●固定資産税の償却資産に関する申告
●11月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●5月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(9月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●給与支払報告書の提出
○給与所得者の扶養控除等申告書の提出(本年最初の給与支払日の前日)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第4期分)(1月中において市町村の条例で定める日)
◆ 下請ルールが激変 新「振興基準」が令和8年施行へ
▽新「振興基準」が令和8年施行へ
経済産業省が定めた「受託中小企業振興基準」が、令和8年1月1日から本格施行されます。これは下請中小企業振興法に基づき、取引ルールを包括的に整備したもので、発注内容の明確化、価格交渉の義務化、手形利用の制限など、下請けビジネスに関わる中小企業にとって極めて重要な内容です。特に、大企業との取引において交渉力に不安を抱える企業こそ、この基準を活用することで取引の「見える化」や「利益確保」が実現可能になります。
▽契約書が“盾”になる時代
従来、電話一本や口頭での発注で済ませていた中小企業も多いでしょう。しかし新基準では、取引継続の際には基本契約を結ぶことが前提とされ、納期・価格
・支払方法・仕様変更の費用などを事前に書面(メール等含む)で明示する必要があります。これにより「言った言わない」のトラブルを防ぎ、納期短縮や発注変更に伴うコストも正当に請求できる道が開けます。契約書は交渉力の証しであり、経営を守る盾になるのです。
▽原材料高騰は“価格転嫁”で対応
特筆すべきは、年に2回(3月・9月)の価格交渉促進月間の導入です。原材料費・人件費・電気代などのコストが上昇した場合には、発注元との価格交渉を申請し、協議記録を残すことが求められます。労務費の転嫁も対象となるため、最低賃金引上げ後の価格改定が通りやすくなります。今後、下請企業が「物申す」ことは権利として明確化され、「泣き寝入りしない経営」が求められます。
▽下請けの未来は「攻め」にあり
この新基準は単なるルール集ではなく、「パートナーシップ構築宣言」や「振興事業計画」といった攻めの制度活用を促しています。たとえば、複数社で連携しサプライチェーンの川上に進出する「特定連携事業」は、大企業依存から脱却する実効性のある手段です。また、BCP(事業継続計画)や事業承継支援、電子受発注など、将来を見据えた中小企業の“経営力強化”を後押しする支援制度とも直結しています。新基準の理解は、下請けに留まらない未来戦略の第一歩となります。
◆ 教育訓練休暇給付金の実務対応~税務・人事労務・社内準備のポイント~
▽制度概要と導入の目的
2025年10月から雇用保険に新設された「教育訓練休暇給付金」は、従業員が自発的に無給の長期休暇を取得して教育訓練に専念する場合に支給される新制度です。給付額は失業等給付と同様の方式で算定され、支給はハローワークから直接本人に行われます。制度創設の目的はリスキリング推進ですが、企業側にも準備が求められます。
▽税務面での取り扱いと留意点
まず税務面では、この給付金は雇用保険法上の「失業等給付」に該当し、所得税法上も非課税所得と位置付けられます。したがって源泉徴収や年末調整の対象外であり、企業が課税処理を行う必要はありません。類似の育児休業給付金や介護休業給付金と同様、給与と誤って処理しないことが実務上の留意点となります。
▽就業規則と事務手続き
次に人事労務面では、就業規則の整備が不可欠です。制度の利用には「無給の教育訓練休暇」を規程に明記し、対象となる休暇が業務命令ではなく労働者の自主的取得であることを担保する必要があります。加えて、申請に必要な「賃金月額証明書」などを発行する事務手続きも会社の責任となります。なお、この教育訓練休暇給付金を受給すると、それまでの雇用保険の加入期間がリセットされるため、将来的に失業給付を受給する際には、改めて加入期間の要件を満たす必要がある点についても、従業員への十分な説明と注意喚起が不可欠です。また、解雇等を予定している労働者についてはこの制度が使えません。不正利用は罰則の対象となりますのでご注意ください。
▽業務運営への影響と社内準備
さらに、長期休暇取得が業務運営に与える影響を考慮し、代替要員の確保や業務分担の調整を含めた社内準備も求められます。
産休育休制度等が充実している会社であればある程度社内準備については流用できる部分はありますが、代替要員の確保や業務分担の調整は前もって準備しておかないとなかなか大変なものです。周囲の従業員が不満を抱かないような配慮が必要な場合もあるでしょう。
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