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事務所だより 10月号

2023/10/04 水曜日

いまだ暑さが残ります今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。

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◆ 2023年10月の税務
◆ 人手不足にならない企業のしていること
◆ 災害に遭った時 災害見舞金と税金
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◆ 2023年10月の税務

10月10日
●9月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

10月16日
●特別農業所得者への予定納税基準額等の通知

10月31日
●8月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税
●2月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の7月、8月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(6月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第3期分)(10月中において市町村の条例で定める日)

 

◆ 人手不足にならない企業のしていること

▽人口減少が止まらない
 総務省の統計では2022年12月時点で日本の15歳から64歳人口は前年同月比0.28%、20万8千人も減っています。これから働く年齢となる15歳未満人口は同9万3千人も減少しています。総人口の推移をみると2019年以降加速して減少しており2023年5月時点の概算では総人口は前年同月比57万人減となっています。

▽人手不足にならない企業の方法とは
 そのような中で新型コロナの5類移行を受け採用活動が活発化して人手不足感が高くなっています。このような背景でも人手が不足していない企業もあり、帝国データバンクの調査で「人手が不足していない要因」を調査すると、主に次の
ような施策を施している企業の姿が見えてきました。
(1)賃金、賞与の引き上げ(51.7%)
(2)働きやすい職場環境作り(35.0%)
(3)定年延長やシニアの再雇用(31.2%)
(4)福利厚生の充実(26.6%)
(5)公平で公正な人事制度(22.0%)
 上記(2)の「働きやすい職場環境」とは清潔保持、休憩スペース、社内相談窓口の設置などです。(4)(5)は労働者自身が成長を感じられたり、安心できる職場にあるという施策です。他には個人の事情で長時間働けない人材にはそれに応じた働き方を提供する弾力性も求められるでしょう。

▽人材に心配りが求められる時代
 世界的な物価高騰を受け実質賃金が低下する中、賃金や賞与の引き上げに取り組めない企業(取り組む姿勢のない企業)は従業員満足度や安心感が下がり優秀な人材は流出します。運よく採用できても人を育てることをしないと早期離職につながります。ただ賃金がすべてではありません。
 「人は石垣、人は城」という昔の言葉がありますが、会社を支える一番の力は信頼できる人の力です。会社を信頼してくれる従業員が一人でも多く育つよう企業は自らの進む先を示しつつ率先して変革し、働く環境整備にも配慮が必要でしょう。

 

◆ 災害に遭った時 災害見舞金と税金

▽個人への災害見舞金と税の関係
 災害見舞金はその名の通り、被災した人や企業に支払われるお見舞金です。例えば、個人が被災した際に自治体から支払われるものや、所属している企業から従業員に支払われるもの等があります。
 個人が受領する災害見舞金等に関しては①被災者生活再建支援法による被災者生活再建支援金など、支給する法令の規定上非課税とされているもの、②心身又は資産に加えられた損害について支払を受ける義援金や見舞金で、その受贈者の社会的地位、贈与者との関係などに照らし社会通念上相当と認められるものについては非課税とされています。

▽法人から従業員等への災害見舞金
 法人から従業員等への災害見舞金については損害につき支払いを受ける相当の見舞金であれば、所得税は非課税となり、法人側は福利厚生費として損金算入が可能です。相当の見舞金とは、法人が被災者の所有資産の被害の程度に基づき見舞金の額を決めるなどの一定の基準をもって支給額を定めているものを言います
 この「一定の基準」については、社内規定等で定めていることを指しますが「災害を機に新たに定めた規定等であっても該当するものとして取り扱う」とされています。
 また、退職した従業員・採用内定者・従業員の親族等に対して従業員と同一の基準で支給した災害見舞金であっても、法人の福利厚生費として損金の額に算入可能です。

▽取引先への災害見舞金
 法人が災害前の取引関係の維持・回復を目的として、取引先に対して行った災害見舞金の支出や事業用資産の供与等に要した費用は、交際費等に該当しないものとして損金の額に算入されます。受け取った側は益金として処理が必要です。
 ただし、法人が取引先の役員や使用人に対して個別に支出する災害見舞金については、取引先救済のための費用ではなく、慰安や贈答に該当する費用と判定されるため、交際費等として取り扱われます。

▽取引先への見舞金に類する取扱い
 取引先に対する売掛金等の免除、低利又は無利息による融資の通常収受すべき利息との差額、自社製品等の被災者に対する提供についても、損金算入が認められています。