事務所だより 1月号
昨年中は格別のご厚情に預かり、心より御礼申し上げます。
本年も一層のサービス向上を目指し、職員一同誠心誠意励んで参ります。
皆様のご健勝とご清栄をお祈り申し上げますとともに、本年も旧年と変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
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◆ 2023年1月の税務
◆ 消費税の基本 簡易課税制度とは?
◆ テレワークの労働時間管理
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◆ 2023年1月の税務
1月10日
●前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用
者は前年7月から12月までの徴収分を1月20日までに納付)
1月31日
●支払調書の提出
●源泉徴収票の交付
●固定資産税の償却資産に関する申告
●11月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●5月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(9月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●給与支払報告書の提出
○給与所得者の扶養控除等申告書の提出(本年最初の給与支払日の前日)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第4期分)(1月中において市町村の条例で定める日)
◆ 消費税の基本 簡易課税制度とは?
▽かかったとみなされる仕入れ税額
納める消費税の額は、原則1年間に実際に預かった消費税から、事業者が実際に支払った消費税を差し引いて求めますが、仕入れ先などに支払った消費税を一つずつ計算するのは大変です。簡易課税制度は、中小事業者の納付事務負担に配慮する視点から、事業者の選択により売上に係る消費税額を基礎として仕入れに係る消費税額を算出することができる制度です。
▽事業区分とみなし仕入率
簡単にいうと「売上に係る消費税の何%かを仕入れに係る消費税として計算して良い」という制度です。みなし仕入率は業種によって定められています。
第一種 卸売業(みなし仕入率90%)
第二種 小売業(みなし仕入率80%)
第三種 製造業(みなし仕入率70%)
第四種 その他(みなし仕入率60%)
第五種 サービス業(みなし仕入率50%)
第六種 不動産業(みなし仕入率40%)
簡易課税制度は基準期間(前々年・前々事業年度)における課税売上高が5,000万円以下の課税期間について、原則として適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出している場合に適用することができます。
▽インボイス制度と簡易課税選択届出書
インボイス制度は請求書等に登録番号が必要になりますが、簡易課税制度そのものの仕組みは廃止されず、特に変わりません。今まで免税事業者であった中小企業者が移行先に考えるのも簡易課税制度となることが多いでしょう。
インボイス制度開始の令和5年10月1日に向けて、免税事業者が課税事業者になる場合の消費税簡易課税制度選択届出書についても、経過措置が設けられています。選択届出書をインボイスの登録日の属する課税期間中に、その課税期間から簡易課税の適用を受ける旨を記載し提出した場合、その年の初日の前日に届出書を提出したものとみなされて、インボイスの登録日から簡易課税制度が適用されます。
◆ テレワークの労働時間管理
▽メリットあるが時間管理なしではリスクも
テレワークには在宅勤務・サテライトオフィス勤務・モバイル勤務等ありますが、職場に通勤せず場所を変えてできるメリットがあります。しかし、中でも在宅勤務は私生活と職場が混在しやすいため、労働時間管理が難しくなります。労働時間をどのように管理をするのか、オフィスのように業務遂行の様子が逐一確認できません。長時間労働、だらだら残業で月の上限規制時間を超えたり、中抜けやさぼりなど業務外行為が混在し問題も生じやすいといえます。
一方で途中報告もなければ休憩時間を取ったのかも不明で、デスクに向かいっぱなしで椅子に座り続けることもあるかもしれません。やる気も継続していないでしょう。
▽テレワークも労働時間管理する義務がある
厚労省の「テレワークガイドライン」に労働時間の対応について示されています。まず客観的な記録による把握です。クラウド型勤怠管理システムでログイン、ログアウトするならば記録が残ります。もちろんパソコンの起動・終了で使用時間の把握をすることもできますし、スマホなどの情報通信機器でも始業、終業時刻を記録できます。しかしパソコンの起動時間と実際にパソコンを使用して業務遂行している時間とにずれが生じてしまうと意味がないでしょう。パソコンを業務開始前から起動しておいたり、業務終了後もパソコンをつけておけば終了し
ているのか、残業しているのかわかりにくい状態です。
私用パソコンを業務に使用するときや会社貸与のパソコンを使用するときでも、パソコンの起動・終了のルールで業務外利用と業務上の利用の線引きをはっきり決めておく必要があります。
▽自己申告は事実との時間ずれに注意
勤怠管理システムなどを使用せず労働者の自主申告による方法もあります。1日の終わりに始業、終業時刻をメールなどで報告させることになりますが、パソコンの記録などと違うときはその理由を調査して、実際の労働時間との違いを補正しておく仕組みが必要です。正しく労働時間を申告できるような仕組みを作っておくことが大事です。